「カンタン素数大富豪」リリースしました!!
「カンタン素数大富豪」リリースしました!!
皆さん、「素数大富豪」って知ってますか?
知らない人は「素数」って数学用語だけで難しい、知ってる人もルールが難しすぎる、素数を覚えるのが大変すぎる、と思って避けてしまいがちなのではないでしょうか。
そんな初心者向けに、素数大富豪のルールを簡素化した「カンタン素数大富豪」 (カン素) をリリースしました!
素数大富豪は度々メディアに取り上げられているのですが、先日「ド文系でも楽しい【ゆっくり数学の雑学】」というチャンネルで取り上げられており、Xを中心に話題になっていました。
ただ、素数大富豪はルールをはじめ覚えることが多く、初心者にはなかなか手を出しにくいゲームです。
素数大富豪の大会も開催されているのですが、eスポーツあるあるの「ガチ勢がガチすぎて初心者が入れない」状態になってしまっています。
「カン素」って何?
カンタン素数大富豪 (カン素) は、素数大富豪のルールを簡素化したゲームです。
「あの頃の素数大富豪」
今回「カン素」を開発にするにあたり、ベースとなったアイデアは、素数大富豪研究会2021で発表した「初心者に向けた素数大富豪ライト版の提案」 内で提案した「素数大富豪Lite Type-2」です。
素数大富豪が出たての頃は、「基本は2枚出し」「合成数出しは控えめ」など、現在の大会でのプレイスタイルとは異なり、もっとライトな遊び方でした。
研究会でMOD(補足スライドに記載)を導入してプレイしたところ、「あの頃の素数大富豪だ!!」と盛り上がって好評でした。
ルールを簡素化
基本ルールとされる公式ルールのうち、「ペナルティ発生」「グロタンカット」「ラマヌジャン革命」「合成数出し」「ジョーカー使用」などのルールを省き、 それらを「ローカルルール」という立ち位置にしました。(なお設定で変更できるよう実装を検討中。やらないかも。)
- 素数カードを場に出す (2, 7 など)
- 2枚以上を組み合わせてもよい(1,3 => 13, 3,2 => 31 など)
- 山札から1枚引いてから出してもいい
- 親と同じ枚数で素数を出していく
- 最初に手札がなくなった人の勝ち
間違えて合成数を出した場合、ペナルティとして場に出したカードを戻し、さらに山札からそれと同じ枚数を引く必要がある素因数を同時に出せる場合のみ合成数を場に出せる(2×2×2=8 など)指数表記で表せる数も出せる(2^3=8 など)57を出すと大富豪の8切りのように「グロタンカット」が発動して場が流れる1729を出せば「ラマヌジャン革命」が起こり次のプレイヤーからは場の数よりも小さい数を出す必要があるジョーカーは1枚出しでは最強ジョーカーは2枚出し以上で任意のカードとして出せる
基本は2枚出し
カンタン素数大富豪は、基本的に2枚出しのルールを採用しています。
1枚出しのルールもありますが、「偶数を消費できないと勝てない」という原理があるので、基本的には2枚出しで進めていきます。 (ゲームの仕様上、プレイヤーは3枚出し以上できますが、コンピューターは2枚出しまでに限定しており、3枚出し以上の扱いは今後要検討)
また、依然として残る偶数問題は、合成数出しの採用によっても解決できそうでしたが、 初心者卓で採用することが多い「偶数カードをある程度減らす」という設定を採用しました。
シンプルなデザイン
Vue.jsとVuetifyを使って、シンプルなデザインに仕上げました。
マテリアルデザインの「スートのないトランプカード」の見た目は個人的にはかなり好きなのですが、 UI/UXに長けたデザイナーさんにはどのように見えるのか気になります(フィードバックください)。
AIを使った実装
ショート動画で素数大富豪が紹介されたのが3月27日。 私はその日から数日間、県外に出掛けていたのですが、道中で「今のうちに素数大富豪のゲームを作らねば」と天啓というかなにかがあり、 旅先で夜通し作業してから、帰宅してからも作業を続け、ほんの3日ほどでほとんどの機能を実装しました。
これは、GitHub Copilotの力を借りたおかげです。
コードの品質には常に目を見張っていなければいけないのですが、なんとも土台がしっかりしてくれるので、バグも生じにくいですね。
これを成功体験に、過去挫折したいというか作るのに飽きてしまったプロジェクトを再開していきたいと思います。
今後の展望
今回制作した「カンタン素数大富豪」は、「素数大富豪」の下位互換的存在です。
本家をリスペクトするつもりで「パチモン」になっていないか心配でしたが、 「カン素」は「素数大富豪」のルールを簡素化したものなので、あくまで「パチモン」ではなく「カン素」として独立したゲームとして楽しんでいただければと思います。
そして今後は、碁をシンプルにした「純碁」になぞらえた、「純素数大富豪」を提案することを目指しています。
今後の進展にご期待ください。
☆ 最後にさらにしつこくリンク